放射線科とは

被検者の方(患者様など)に疑われる病変の有無、健康診査などによる異常の有無を調べるため、それぞれの病気の検査で必要とされる検査装置(X線撮影、CT、MRI、超音波検査 等)などを使用していくことで、正確な診断をつけていくのが放射線科です。当診療科で行われる主な検査は以下の通りです。

単純X線撮影(レントゲン検査)

放射線(X線)を体に一瞬当てることで体内の様子が画像によって調べられるようになる検査です。
同検査で使用される放射線は弱いもので、これによって骨折、骨の変性、骨腫瘤、関節疾患が確認できるほか、胸部なら肺炎や肺がんといった肺疾患の有無、心臓の大きさ、大動脈瘤などが調べられるようになります。

CT(コンピュータ断層撮影)

被検者の方は検査台の上で寝たままになって筒状の機器の中に入っていきます。
その筒にあるX線を発生させる管球が360度回転しながら体のあらゆる方向からX線を当てていきます。
これをCT装置内でコンピュータ処理することで身体をまるで輪切りにしたかのような画像がみられ、それによって臓器の異常の有無などを確認していきます。
心臓などの胸部、大動脈、肝臓、腎臓などの血管や内臓を調べる際によく利用します。検査時間については10~20分ほどです。

MRI(磁気共鳴画像)

Magnetic Resonance Imagingの略で、CTと同じく被検者は検査台に寝たままの状態で受けることになります。
当院はオープン型の装置を利用していますので、狭い場所が苦手という方も無理なく受けられるタイプになっています。
おMRIは、CTやレントゲン撮影とは異なりX線ではなく、磁気や電磁波を利用していくので、放射線被ばくを受けることはありません。
また磁気を利用することで臓器や血管を撮影し、CTのように体内を輪切りにした映像で病変の有無などを確認していきます。
ちなみにMRIでは骨に隠れる部位もしっかり映るようになります。検査にかかる時間は40~60分程度です。
脳、下腹部(卵巣、前立腺)、脊椎などを調べたい際によく用いられます。検査中は、検査室のスタッフとお話をすることもできます。

超音波検査

人の耳では聴きとれないとされる高い周波数の音波のことを超音波と言います。
これを検査で調べたい部位に当て、そこから跳ね返ってきた反射波(エコー)を超音波診断装置がキャッチして分析、これによってリアルタイムで観察したい部位を画像で確認できるようになるのが超音波検査です。
検査する部位(心臓超音波検査、腹部超音波検査、頸動脈超音波検査 など)によって検査名は変わります。
検査時は、検査したい部位の皮膚表面に検査用のジェルを塗り、超音波を発信する探触子を当てることで開始となります。
検査時間は10分程度で、心臓超音波検査では心臓の大きさ、形、動きなどをチェックしていきます。
これによって、心疾患(心筋梗塞、心筋症、心肥大、心不全 等)などが発見されるようになります。

骨塩定量(DEXA)

DEXAは2種類の異なるX線を主に腰椎と大腿骨頸部の2つの部位に透過させて骨密度(骨の強さを判定する指標)を測定することで発症の有無を調べる検査になります。
所要検査時間は5~10分程度で痛みを感じることはありません。
診断基準につきましては、若い世代の方(20~44歳)の骨密度の平均値(YAM値)と比べて、何%あるかを調べる検査になります。
その結果、YAM値の70%以下であることが確認されると骨粗しょう症であると判断され、70~80%以下の場合は骨量が減少していると指摘されます。80%以上は正常ということになります。

医療関係者の皆様へ

当院では、一般撮影、各種CT検査、骨塩定量検査(DEXA)の検査依頼を受け付けております。
ご依頼につきましては下記の通り即日対応したいと思いますので、何卒ご利用下さいますようご案内申し上げます。
患者様の紹介状に検査の種類、検査部位、ご希望の検査結果(CD-Rまたはフィルム)を記載いただき、患者様に紹介状・保険証などをご持参の上、通常の初診受付をしてください。
専門医師によるCT読影レポートを必要とする際には、あらかじめお知らせくださいますようお願いします。